モノづくりにおいて、形、物を毎回クリエイトしていく一般的な仕事として、ここでは機械の開発・設計・製作について述べます。特に、専用機械の提供者は、工場で生産する方々のニーズに基づいて、一品一葉のオリジナルな専用機械を毎回ゼロから次々とクリエイトしていきます。 

モノづくりにおいて、リーダーや管理者がよく起こる場面と人対応

このサイトは機械をクリエイトしていくプロジェクトリーダー、スタッフ、管理職の方々の悩みに参考になればと思っています。

 技術的な業務遂行について述べます。知識は大学の機械工学、電気工学などの分野で、各種の技術専門書をベースに教育を受けて来られると思っています。しかし何もない白紙の状態から構想して提案の形にもっていくにはそれなりのコツと実践経験も必要です。

 もう一つ、モノづくりで必要なのはマネジメント能力です。特にリーダーや管理職の方は、技術分野だけではなく、業務遂行上においていろいろな行動が必要です。ビジネス本や、一般的な教科書では述べられない多くの苦労があると思います。ここではモノづくり業務に焦点を当てて、多くの場面や修羅場、実践的な動きや考えに触れていきたいと思います。 

モノづくりにおける、技術的な悩み      手引き

問題点1  機械の具体的なアイデアはどうすれば磨かれるのか

 設備の設計依頼が来ました。何もヒントはありません。皆が集まっても抽象的なアドバイスばかりで線が一本も引けません。ベテランの設計リーダーは設備構想図をそれなりに書き上げて、議論の場に提出して進めています。自分は今までリーダーの指示で多くの図面は書いてきたつもりなのに、なぜ自分には出来ないのでしょう。

問題点2  自動化が成立しない難課題をどうするか

高齢化対応で更なる自動化に踏み切るろうとする製造会社が多いです。検査作業、組付作業、仕分け作業は人間しかできないため、自動化できずに今日に至っているのが実態でしょう。 簡単に機械で自動化してくださいと言っても、その思いは20年前からあり、自動化が出来なかったから後回しになってる難解な問題です。

問題点3  機械の不具合パニックにどう対応するか

技術者にとって、失敗事例や修羅場から学ぶことが一番身につきます。 過去の事例とか講演会のことを頭の隅に記憶していて、不具合やリスクといった事の重大さに気が付くことだけで70~80点は防ぐことができます。つまり、ことの重大さに気が付かない幸せ者が一番危険なのです。自分が設計したり、不具合に直面した時に頭の隅にあるか、全く白紙で途方に暮れるかでは大きな違いと差がでてきます。

モノづくりにおける、マネジメント的な悩み

問題点4  お客様、上司、部下、関係部署との間でうまくいかない

 お客様と具体的になるまで設備の内容を詰めていきながら、上司、部下と仕事を進め、他部署や仕入先業者と連携をしながら業務遂行します。全ての人たちの歯車をスムーズに回すために、リーダーはいろいろと打ち合わせ、交渉を進めます。交渉の資料の技、打ち合わせ、根回し、会議の進め方はどう進めていけばよいのでしょう。

問題点5  組織の中での総論賛成、各論反対で苦労する

 大きな組織や大人数で物事を決める時, 全体ではOKですが、いざ個別に話が来るといろいろとゴネるというケースがあります。 良い行いという ことは皆さん理解ができるため、総論ではGOになりますが、いざそれが自分が行うと個別に話が来ると思わず抵抗されるケースが経験があることでしょう。 キーマンになる人には、事前に個別に根回しや確認を取っておくのも重要な技です。

問題点6   中小企業の人材流出が止まらない

中小企業からキーマンの流出は、なかなか止めることは難しいです。会社首脳はいろいろコミュニケーションや食い止める手段は講じますが、これを止めるのは現在の転職文化では止めることは難しいのではないでしょうか。

 大手の希望がかなわず中小企業に入社してきた新入社員でも5年も修行をすると一通りの設計者に成長します。そこで自分が担当した設備写真の一つでも持って面接に行けば即戦力として転職は可能なのが現実です。また、40歳手前の場合。結婚、子供、持ち家など人生の転機になった時、人生の後半に向けて違う会社でのチャレンジを考えられる方も実は多いです。

設備の受注における、交渉の悩み

 問題点7  お客様からの受注獲得の難しさ

仕事を受注する ステップにおいては、近年はお客様から自動化の設備依頼が多いのですが、 設備メーカーが  構想して見積もりを出してもお客様がその投資を見て、やはり取りやめるといった振り回されるケースが多いです。

問題点8  「しよう書」 と 「きぼう書」の罠

お客様から設備の依頼をしっかり内容を確かめて受注に至る野庭望みでしょう。しかし、仕様書提出と言っても、「仕様書」というものはなかなか明確には出てこずに、「希望書」というリストが出てくるだけです。さてどうしたら良いのでしょう。設備メーカーはこの希望の話を具体的な形まで落として仕様や機械の構成を握る必要があるために、ここに相当な工数、しかもベテランだけが忙しくなってくる状況でしょう。

 問題点9  設備の仕様追加が認めてもらえない悩み

 お客様は 口頭で「きぼう」だけを設備メーカーに依頼してきて、提案型で設計製作してきました。  しかし中には設備メーカーからのこの提案を待っているお客様も多く、できた設備は全てメーカー責任で技術保証、品質保証して提供してもらえると拡大解釈されるケースがあります。 量産ラインに納入してもうまく稼働するまでラインの横でずっとフォローするケースもあります。もっと初めからわかっていたらよかったのにと思うことでしょう。

 問題点 10  スタッフが設備の設計製作を依頼するときの失敗しない技はないですか

 機械の依頼を設備メーカーや各種業者は依頼する時です。見積もりを見てびっくり出とても出せる業者が見つからないケースはありませんか。また、安いと思って決めた業者が次々と見積もり条件にはない部分や変更ととられる項目の要求をされたことはありませんか。また、何から何まで仕様の指示をしてくださいと質問攻めになって逆に自分の工数が増えて仕事が回らない状況はないでしょうか。

関連サイトもご覧ください。下記の「モノづくりプロジェクトでよくある事件」です。